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懐かしの古いコンデンサたちです。戦時中~戦後にかけて製造されたコンデンサを中心に集めてみました。
かなり古いこともあり、ほとんど情報が無いコンデンサが多くあります。
古い電子部品を紹介するサイトは年々数を減らしてきています。
少しでも情報が残ればと思い、いくつかのコンデンサを紹介します。
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These are old capacitors from the past. I collected mainly capacitors manufactured during and after the war.
There are many capacitors that are quite old and have almost no information.
The number of websites that showcase old electronic components has dwindled over the years.
We would like to introduce some capacitors in the hope that some information will remain.
Links, etc. to this page, whether commercial or non-commercial, are welcome. (Unauthorized use of images is prohibited, except for URLs that directly access images.)
We would appreciate it if you could make the link in a format where the text of the URL is directly visible on the browser.
・紙蓄電器(ペーパーコンデンサ)・オイルコンデンサ
Paper Capacitor , Oil Capacitor
紙蓄電器
0.5μF
1000VD.C
19-1
松下無線
松下無線製のペーパーコンデンサです。
PCBは多分入っていないと思います。
紙蓄電器
0.5μF
TEST
D.C. 1000V
昭和17年7月
<TKS>
高梨製作所
高梨製作所製のペーパーコンデンサです。
昭和17年(1942年)製です。
「〇ふ」の判子が付いています。
PCBは多分入っていないと思います。
TOBE
OIL MITE
OM-650
0.5 MFD.
800 VOLTS D.C.
TOBE DEUTSCHMANN
CORPORATION
CANTON, MASS, U.S.A
U⚓S
TOBE DEUTSCHMANN製のオイルコンデンサ?です。
製造年は不明です。
背面にでかでかと碇マークのスタンプが押されています。
このマーク(US Anchor)はかつてのアメリカ海軍のものらしいです。
紙蓄電器
<OKI>
4型C
1 μF
D.C. 1000V
昭和 年 月
沖電氣
沖電気製のペーパーコンデンサです。
製造年の印字が劣化で消えてしまっているため、製造年は不明です。
「気」の旧字として「氣」が使われているので、戦時中または戦前に製造された可能性が高いです。
PCBは多分入っていないと思います。
O.F. COND
?電? 4 μF
?? 3000V.D.C
昭和 23年 5月
???????會社
オイルコンデンサです。
昭和23年(1948年)製です。
銘鈑の一部が消えているため、製造メーカーは不明です。
PCBは多分入っていないと思います。
・電解コンデンサ
Electrolytic Capacitor
NIPPON
CHEMICON
ELECTROLYTIC
CAPACITOR
TYPE 2T-200
200MFD 25V
PEAK 40V
NIPPON CHEMICAL
CONDENSER.CO.LTD
TOKYO JAPAN
日本ケミコンの電解コンデンサです。
製造年は不明です。
日本ケミコンの電解コンデンサの型番はおおむね、
TYPE "耐電圧の1/10"T-"静電容量"
となっているようです。
NIPPON
CHEMICON
ELECTROLYTIC
CAPACITOR
TYPE 5T-50
50MFD 50V
PEAK 75V
NIPPON CHEMICAL
CONDENSER.Co.Ltd
TOKYO JAPAN
日本ケミコンの電解コンデンサです。
製造年は不明です。
日本ケミコンの電解コンデンサの型番はおおむね、
TYPE "耐電圧の1/10"T-"静電容量"
となっているようです。
Nitto
CHEMICON
ELECTROLYTIC
CAPACITOR
40MFD.
350WV.
420PV.
NITTO CHIKUDENKI
MFG.CO.LTD
MADE IN JAPAN
日東蓄電器製作所の電解コンデンサです。
製造年は不明です。
・マイカコンデンサ
Mica Capacitors
MICA CONDENSER
TYPE ?
CA? 0.1X3 μF
TEST ???? V
昭和 22年 5月
ANRITSU
ELECTRIC CO.LTD
安立電気のマイカコンデンサです。
昭和22年(1947年)製です。
「〇A」の判子が押されています。
銘鈑の一部が消えているため、型式やテスト電圧(耐圧)は不明です。
1000B
KCO-6
КСО-6
390
± 5 %
Г0267
ロシア(旧ソビエト連邦)の軍用マイカ(鋳込雲母)コンデンサです。
扇形(扇図形)の真ん中にPの文字のロゴは、パブロボ・ポサド工場 No.175(Павлово-Посадский завод № 175 НКЭП),(Pavlovsky Posad Plant No. 175 NKEP)で製造されたことを示しているようです。
画像では少し濃いめの茶色に見えていますが、実物はとてもおいしそうなキャラメル色をしています。
テスト電圧 : 1000V
静電容量 : 390pF
製造年は不明です。
参考 : Музей электронных раритетов КСО
390
± 5 %
Г0267
STAR
TOKYO JAPAN
0.0 μF
MICA.CON
TYPE-T
STAR製マイカ(鋳込雲母)コンデンサです。
裏面に静電容量などを示すカラーコードがあります。
製造年は不明です。
表面の静電容量表示は劣化により消えていました。
CM204
5000P
51E
fs
富士電機のマイカ(鋳込雲母)コンデンサです。
製造年は不明です。このタイプの富士電機の旧ロゴの場合、1923年~1978年頃に生産されたものだと思います。
「51E」が何を示しているか不明です。耐圧もしくは生産でしょうか?
見た目がキャラメルみたいなので、「キャラメル型コンデンサ」や「キャラメルコンデンサ」と呼ばれることがあるようです。
抹茶色?緑色?でちょっとおいしそうな色をしていますね。
2500P
51E
fs
富士電機のマイカ(鋳込雲母)コンデンサです。
製造年は不明です。このタイプの富士電機の旧ロゴの場合、1923年~1978年頃に生産されたものだと思います。
「51E」が何を示しているか不明です。耐圧もしくは生産でしょうか?
マEUS ? PEUS ? ZEUS ? 500WV
110■■ PF
製造メーカー不明のマイカ(鋳込雲母)コンデンサです。
製造年は不明です。
裏面のカラーコードは劣化により消えていました。
マEUS ? PEUS ? ZEUS ? T.V.D.C.
1000V
150 PF
製造メーカー不明のシルバーマイカ(鋳込雲母)コンデンサです。
側面にSILVERの文字があります。
製造年は不明です。
裏面に静電容量などを示すカラーコードがあります。
・スチロールコンデンサ
Styrol Capacitor
SHINYEI
STYROCON
103K
W.V.500
神栄電機のスチロールコンデンサです。ブランド名が「スチロコン」となっています。
製造年は不明です。
Sycon
3600PF
T.V.1000V
富士電機のスチロールコンデンサです。
製造年は不明です。このタイプの富士電機の旧ロゴの場合、1923年~1978年頃に生産されたものだと思います。
この頃のスチコンは銘鈑紙一緒に巻かれているため、ちょっと高級感があります。印字が消えないのでありがたいです。
・セラミックコンデンサ
Ceramic Capacitors
MURATA
村田のカラーコードタイプのセラミックコンデンサです。
それほど古くはありませんが、カラーコードタイプの円盤型セラミックコンデンサは少し珍しいので載せました。
カラーコードタイプのコンデンサといえば、フィルムコンデンサのトロピカルフィッシュコンデンサが有名です。
カラーコードは"銀緑黒赤黒"("黒赤黒緑銀")の5桁です。
カラーコードはトロピカルフィッシュコンデンサとは違うかもしれません。
参考 :
www.keith-snook.info ~ Electronic Component Letter and Colour Codes ~
コンデンサの色と英数字のコーディング
1桁目 : (温度係数 +30 ppm/℃) または (耐圧 2kV)
2,3桁目 : 有効数字 50
4桁目 : 乗数 10^2
5桁目 : 許容誤差 ±20%
静電容量の実測値が約5000pFでした。1桁目は耐圧を示していると思います。
・おまけ - 製造不良のフィルムコンデンサ
古いコンデンサではありませんが、出回ることの珍しいエラー品があったので載せました。
これは樹脂ディップ形のフィルムコンデンサなのですが、樹脂がコーティングされていない部分があります。
おそらく漬け込み深さの調整がとてもシビアなのでしょう。日立AIC MDD-HD-D 2H 155K6I HD155K H L02H 1.5μ DC500V
MDD-HDシリーズ メタライズドポリエステルフィルムコンデンサ
PFC回路用
過去に秋月電子で出物として特価販売されていたものです。
同じロットの不良コンデンサがヤフオクで出回っています。
ロットレベルでの不良品が横流しされたのでしょうか…
このコンデンサを長期間使用した場合、コーティングされていない部分から水分(湿気)が入り込み腐食や酸化が起こり絶縁不良を引き起こす恐れがあります。
ホビー用途で使う分には問題なさそうですが、商用電源ラインなど特にPFC等での使用は避けたほうが良さそうです。
フィルムコンデンサ発火問題と言えば、RIFAコンデンサを思い浮かべる方もいるでしょう。
よく発火や爆発を起こすことで有名なRIFAコンデンサは、封入が甘いため水分が入り込み故障します。
よく燃えるRIFAコンデンサはMPコンデンサ(メタライズドペーパーコンデンサ)であり、このコンデンサは特に湿気に弱く、水分が入り込むと膨張します。
商用電源のXコンデンサとしてよく使われてきた経緯もあり、発火が相次いでいます。
"RIFA capacitor explosion"等で検索すると発火の様子が見れます。
ここまでRIFAコンデンサが有名になったのは高い故障率だからでしょう。
通電状態に関わらず長時間経過すると、ほぼ確実に本体が膨張して樹脂部にクラックが入ります。
誘電体にもクラックが入るため、絶縁不良となります。
日本国内の機器にも多数使用されていた時期があります。
特に1970~1980年代のYAMAHAやCASIOの電子ピアノやシンセサイザにはもれなく入っているので交換しなければいけません。ハードオフ等で木目調の古い電子ピアノを見かけたら通電確認せずに分解してRIFAコンデンサを交換する必要があります。
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