2025年8月15日金曜日

新信濃変電所の見学 飛騨信濃FC 50Hz高調波フィルタ・電力用コンデンサ(154kV)

 新信濃変電所の見学 ※執筆中

注意:この記事の内容を鵜呑みにし、事故や損失を招いた場合でも当方は一切の責任は負いかねます。自己責任でお願いします。特に、当方は電力関係にはあまり詳しくないので、注意してください。
また、当方は東京電力や中部電力の関係者ではありません。

の飛騨信濃FC 50Hz高調波フィルタ、電力用コンデンサ(154kV)です。

初代1号FCが撤去された跡地にこの飛騨信濃FC 50Hz高調波フィルタと電力用コンデンサが設置されました。
敷地面積に余裕があり、飛騨信濃FC バルブホールより広いです。
絶縁架台方式にすることにより、機器のメンテナンスや交換がしやすくなっているようです。


・飛騨信濃FC 電力用コンデンサ(SC)

電力用コンデンサは系統の電圧と電流の基本波成分の正弦波の位相を合わせるためのものです。
電流位相が遅れた場合に、この電力コンデンサを系統に接続します。

接続するかしないかの瀬戸際で短期間にSC分路の開閉を繰り返すと、電力コンデンサに流れる過電流の頻度が高くなり、火災を引き起こします。





SRは直列リアクトルです。

ここでの「電力用コンデンサ」は回路名であり、実際はLCRバンドパスフィルタです。
よくキュービクル内部で見かける電力用コンデンサは小規模なもので、進相コンデンサのみや直列リアクトルを追加したものです。

回路の詳細は不明ですが、抵抗Rが存在していることから「C-typeフィルタ」、「C型フィルタ」と呼ばれるものに近そうです。

154kV - (SC - SC) - (SC - SC) - ((SC - SR) / R ) - 中性点

コンデンサSCと抵抗Rは三相ごとに独立していますが、リアクトルSRは1つのユニットとなっています。










この灰色の箱は抵抗器です。
何kW消費しているのでしょうか…







後ろの方に見えるのが新1号FCです。





SRの6端子のうち、画像右側の3端子が中性点です。







左側にいくにつれ、絶縁架台の碍子が長くなっています。
1つの架台に2つコンデンサが乗っています。
コンデンサのケースを端子の一端としているようです。









後ろ側には154kV母線へ接続されたガス絶縁開閉装置GISが見えます。1つのGISには2つの電力用コンデンサSC(回路名)と「3ACF・5ACF」、「11ACF・13ACF・HPACF」が接続されています。




左側の小高な碍子の部分から地下を通りGISへ接続されています。
















・飛騨信濃FC 高調波フィルタ(ACF)


3次高調波フィルタ(3ACF)は、FCと交流系統が相互作用して発生する第3高調波を抑制するためにあるそうです。
5次高調波フィルタ(5ACF)は、当変電所以外の系統から流入する第5高調波を抑制するためにあります。




11次、13次、高次高調波フィルタ(11ACF、13ACF、HPACF)は、FCから流出する12N±1高調波(主に第11高調波、第13高調波、第23高調波、第25高調波、…)を抑制するためにあります。








回路の詳細は不明ですが、3ACFまたは5ACFは電力用コンデンサ分路(SC分路)と同様、C-typeフィルタまたはC型フィルタでしょうか?
良い画角の画像ではないのでよくわかりません。
SC分路と違いリアクトルは三相ごとに共通となっておらず個別になっているようです。

抵抗器(灰色の箱)は3ACFか5ACFのどちらかの分路用でしょうか?


抵抗器の手前にフェンスの倍くらいの高さのとこにある太い金属横棒が中性点です。










奥に見える60Hz高調波フィルタは、1号FC用のもののようです。
日新電機技報 Vol. 63, No. 1(2018.4)P6にリプレースした様子があります。



















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おわり