2024年9月9日月曜日

SHARP CJ-W100CLの分解

 

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SHARP CJ-W100CLの分解

注意:この記事の内容を鵜呑みにし、事故や損失を招いた場合でも当方は一切の責任は負いかねます。自己責任でお願いします。


電子機器分解シリーズです。

本機はコミスタ対応・Lモード対応の電話機です。
コミスタ対応機種の一番の特徴?は着信音をNTTからダウンロードして好きな着信音に変更できることです。普通のコードレス電話機と比較すると高機能ですね。

ただ、コミスタの人気があまりなかったのか、コミスタ自体のサービスは早々に終了しました。提供期間は2000年から2006年と短く、対応機種もそれほど多くないです。
コミスタ対応機種は、電話機21種、FAX19種です。ただ、これも細かな仕様違いなので実質的に各社1~2機種前後とみてよいでしょう。

コミスタ対応機種一覧

コミスタ対応の電話機は着信音を自由に変更できることから、内部に音源LSIをもつ機種があります。音源LSI狙いの部品取りとして良さそうです。
この機種にはYAMAHAのYMU757 B (MA-1C)というFM音源LSIが入っていました。

・メインボード


ICの生産年は2000~2001年台が多いです。
MPUは日立のSH3 SH7707 (HD6417707R)が入っていました。


「SHARP IX0033BX01 ITE6 1BA7G」 詳細不明
3.68MHzの水晶振動子が接続されています。


「SANYO LE25FV451T」 三洋 LE25FV451T 576k*8bit  4.5Mbit フラッシュメモリ


「TOSHIBA TB31306F」 東芝 詳細不明
3.58MHzのセラミック振動子が接続されています。


「LA8638N」 三洋 コードレスホン用コンパンダLSI



「SHARP 0047BXZZ-W1 D784218A 141」 NEC μPD784218A 78K/Ⅳシリーズ 16bitマイコン MaskROM品
「SHARP IX0091CFZZ」 詳細不明 MaskROM?


「2418G01」 SAMSUNG S1T2418G01 電話用 トーンリンガー

・メインボード裏




・CPUボード


 


「SH3 HD6417707R」 日立 SH3マイコン 7707 
電話機にしてはかなり高性能なマイコンが入っています。
外部のプログラムメモリからプログラムを実行できます。


「SST MPF 39VF020 70-4C-WH」 SST SST39VF020-70-4C-WH 256k*8bit  2Mbit フラッシュメモリ
「LH28F160BVHE-BTL90 SHARP」 SHARP  2M*8bit/1M*16bit  16Mbit フラッシュメモリ


「Winbond W24257AJ-12」 Winbond W24257AJ-12 32k*8bit  256Kbit SRAM
「MX 27C1000MC-45」 MX MX27C1000MC-45 128k*8bit  1Mbit フラッシュメモリ


「CONEXANT RP336D R6764-67」 CONEXANT Modem data pumps


・CPUボード裏




「SHARP IX2215SC」 詳細不明 NECゲートアレイ?


「M51V18165F-60 OKI」 OKI MSM51V18165F-60 1M*16bit  16Mbit DRAM


「CONEXANT L2800-38」 CONEXANT L28 モデム用MCU


「Y757B」 YAMAHA YMU757B MA-1C FM音源 LSI
最大同時発音数は4つです。
本来は携帯電話向けの音源チップです。
固定電話に入っているFM音源と言えばYM64AXXやYMU251あたりが有名ですが、MA-1が入っているのは初めて見ました。コミスタ対応機種の分解例が無かったためでしょうか。
他のコミスタ対応機種の音源も気になりますね。もしかすると、コミスタ自体SMAFの再生を前提とした規格かもしれないので他の機種もMA-1を採用している可能性が高いです。


・キーボード


・キーボード裏



以下はLCDまわりの回路の参考用の画像です。














・LCD


LCDはカシオのMD578TN00L1が使われていました。詳細不明です。
液晶コントローラはHD66137(コモンドライバ)が使われておりセグメントドライバは恐らくHD66136が使われていると思います。










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